留学準備
語学試験
留学する場合、受け入れ先大学からは現地の授業に対応しうる語学力が求められ、受入れ基準となる語学スコアが学内申請及び協定校への申請の際に必要となります。加えて、各種政府機関や奨学金プログラムなどでもスコアを利用している場合が多くあります。
こちらでは留学時にスコアの提出が求められる試験として代表的なTOEFL、IELTSについて説明します。
TOEFL iBT
● 概要:
英語を母国語としない人達が、英語能力をはかるための試験です。世界各国の大学で英語力の証明として利用されています。
近年、「MyBestスコア(各セクションの最も高いスコアを組み合わせたスコア)」、自宅受験版の「Home Edition」も導入されました。ただし、各大学によってMyBest スコアを導入しているか否かは確認が必要です。MyBestスコアに関しての詳細はTOEFL公式サイトで確認してください。
テストは下記4セクションから構成されます。
・Reading (20問、35分)
文章を読んで質問に答える
・Listening(28問、36分)
簡単な講義や教室での論議に関する質問に答える
・Speaking(4課題、16分)
身近な話題について話し、読んだり聞いたりした資料について話し合う
・Writing (2課題、29分)
文章を読み、音声を聞いてそれに対する回答を入力する
● スコア:0~120(1ポイント刻み)
● 受験料(2023年度):$245
● スコア有効期限:2年間
●
ウェブサイト
TOEFL ITP
● 概要:
団体向けの模擬テストとなり(個人申込不可)、
過去のPBTで出題された問題を再利用したものです。
皆さんが入学後、必修として受験することとなるこちらのテストは、
受験料がTOEFL iBTより安く気軽に受験することができ、
ご自身のおおよその英語力が計れますがスコアは非公式となります。
その為、留学先に提出する正式なスコアとしては認められませんので、
この点に留意した上で、計画的に準備を進めていきましょう。
IELTS
● 概要:
International English Language Testing System(IELTS:アイエルツ)は、
海外留学や研修のために英語力を証明する必要のある方やイギリス、オーストラリア、
カナダなどへの海外移住申請の際に語学基準を公的に証明するテストです。
イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドのほぼ全ての高等教育機関で認められ、
近年アメリカでもTOEFLに代わる試験として入学審査の際に採用する教育機関が3,000を超えています。
日程や情報に関しては公式サイトでご確認ください。
IELTS テストは4つのセクションから成り立ち、下記のテストをすべて受験する必要があります。
・ライティング(2課題)
・リーディング(3課題40問)
・リスニング(4課題40問)
・スピーキング(3課題)
4つのテストの合計所要時間は約2時間45分となります。
アカデミック・モジュール
アカデミック・モジュールは、受験生の英語力が英語で授業を行う大学や大学院に入学できるレベルに達しているかどうかを評価するものです。一般的に、大学や大学院において英語で学びたい場合はAcademic Moduleの結果が必要となります。
ジェネラル・トレーニング・モジュール
英語圏で学業以外の研修を考えている方や、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドへの移住申請をされる方は、ジェネラル・トレーニング・モジュールを受験することが一般的です。
● スコア:1.0~9.0(0.5ポイント刻み)
● 受験料(2023年度):25,380円
● スコア有効期限:2年間
● ウェブサイト
語学試験の学内実施
留学を希望する皆さんがより受験しやすい環境を提供するため、TOEFL iBT及びIELTSを学内で実施しています。実施日程は、News及び「北大生のための情報メール」にてお知らせします。
ヨーロッパ言語共通参考枠
CEFR(セファール)
外国語の学習・教授・評価の為のヨーロッパ言語共通参考枠( CEFR: Common European Framework of Reference for Languages)は、言語の枠や国境を越えて、外国語の運用能力を同一の基準で測ることができる国際基準です。CEFRの等級はA1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階に分かれており、その言語を使って「具体的に何ができるか」という言語力を表わします。
ヨーロッパ諸国への留学を希望する場合、受入れ先の条件として英語やそれぞれの国の言語のCEFRの等級が求められる場合もありますので確認をしてみましょう。
Council of Europe公式ページ
その他の主な語学能力試験
● 中国語/漢語水平考試(HSK)
● 韓国語/韓国語能力試験(TOPIK)
● フランス語/DELF-DALF/TCF/TEF
● ロシア語/ロシア語検定試験(TPKИ)
● ドイツ語/TestDaF/Goethe-Zertifikat/Telc
▪︎1.留学先の大学の要件を調べる
大学によって求められる言語、試験、スコアが異なります。希望する大学のウェブサイトやFact sheetで調べてみましょう。
▪︎2.ビザの要件を調べる
海外留学をする場合、国籍や目的、期間等によってビザの取得が必要になり、語学能力の証明が求められる場合があります。ビザの申請が必要になるか、ビザの取得要件のうちに語学能力の証明が必要かどうかを外国政府の公式サイトなどで確認しましょう。
▪︎3.テストの有効期限・実施スケジュールを確認する
留学先大学がスコア等の提出を求めている場合にはそのスコアを学内申請期限までに取得している必要があり(交換留学の場合)、且つ留学先大学への申請の際に有効である必要があります。試験によっては受験予約が取りにくいこともあるので計画的に受験しましょう。留学を考えている場合は早めに受験し、有効期限をみたすスコアを常に所持しておくことをお勧めします。
▪︎4.奨学金の応募を考えている場合
奨学金の多くは、申請の際に語学スコアの提出が求められます。留学プログラムの基準に合わせている場合もあれば、独自の要件を満たす必要があるケースもあります。
例1:留学先の大学の求めるスコアを所持していればOK
例2:留学プログラムの要件にかかわらず、TOEFL iBT 80のスコアが必要
奨学金の種類・募集要項などを確認しておく、早めに語学試験を受験するなどをしておくと選択肢を広げられます。