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留学情報
留学体験談
交換留学(ハイデルベルク大学)
ハイデルベルク大学_佐久間 雪音さん
- プログラム種別
- 交換留学
- 留学年
- 2024年
- 言語
- 英語
- 地域名
- 欧州
- 行先国名
- ドイツ
- 大学名
- ハイデルベルク大学
- 部局名
- 文学院
- 課程
- 修士
- 新渡戸カレッジ
- 非該当
ハイデルベルク大学(ドイツ)2024年9月~2025年7月
【所要経費】
往復航空運賃:約30万円、留学保険料:約16万円、教科書代:0円(リーディング課題はすべてオンライン配布)、住居費:290€/月、食費:約200€/月、交通費:58€/月(ドイツ国内の公共交通乗り放題券Deutschland- Ticketを利用)、娯楽費:約260€/月
1.渡航前の手続きについて
①ビザ(VISA)又は滞在許可書
日本のパスポートを持っている方であれば、EU圏内への入国に際してビザは必要ありませんでしたので、渡航前にビザの申請は行っておりません。
②航空券について
私は、キャセイパシフィック航空を利用して新千歳→香港→フランクフルトの経路で渡航しました。Booking.comやExpediaなどの各種予約サイトでの購入もお得ですがキャンセルや遅延対応に不安があったので、航空会社のホームページから直接購入しました。キャセイパシフィック航空などいくつかの航空会社では「学割」価格が設けられていて、割引や預け入れ荷物の無料追加サービスがあるので、調べてみることをお勧めします。
2.到着直後の手続きについて
①大学関係
到着直後にまず寮への入居手続きがあります。入居手続き日が2日間ほど設定されていて、原則その期間に手続きを行います。学期開始前の語学コースに参加しながら、各種オリエンテーションに参加しました。10月初旬の冬学期開始にさきがけて語学コースは9月から始まるので、通常授業の開始まで1か月ほど余裕があり、その間にシラバスを確認して履修登録を行いました。授業によっては、オンライン上で履修登録ができない科目もあり、先生に直接メールを送って履修の許可を取りました。
②滞在許可書関係
ドイツに3か月以上滞在するためには滞在許可証の申請が必要なので、入国後に行いました。まずオンライン上で必要書類をアップロードし、その後外国人局に直接出向いて手続きをします(手数料として現金100€を持参)。私の場合は、9月初旬に書類をアップロードし、10月初旬に外国人局で面談、11月半ばには郵送で滞在許可証が届きました。
③その他
市役所での住民登録や滞在許可証申請に関して、手続きの厳しさやスムーズさに大きく個人差があるように思います。同じ日本人留学生の中でも、必須書類を揃えているのに追加の書類が求められる場合や、手続きが一向に進まずかなりの時間を要する場合もあったと聞きます。万全を期して、書類の用意・確認は慎重に進められると良いと思います。
3.留学生活について
①大学関係
ハイデルベルク大学はドイツ最古の大学と言われ、国内でも歴史ある名門校として位置付けられています。哲学をはじめとした文系学科も長い歴史を持っていますが、医学・生物学の理系分野においても最先端の研究が行われています。文系学科の建物は、主に旧市街に散らばっており、歴史ある街の中で学ぶことができます。一方で理系分野は、比較的新しい地域にまとまっているため、旧市街とはまた異なる雰囲気を感じられます。世界中から、多様な歴史・文化・宗教を持つ学生が、様々な分野の研究に取り組んでいて、いつも刺激を受けています。分野によっては、履修プログラム全体を英語やフランス語などの非ドイツ語で修了できるものもあり、ドイツ語以外の言語で受けられる授業が多い印象を受けました。
②大学の所在する街(町)の様子
ハイデルベルクは学生の街ということで、大学関係者が多く住んでいるため治安はかなり良いと感じます。気候に関しては、札幌と比べて全体的にやや暖かいと言えます。夏は30度~35度になる日も多いですが基本的には夜は涼しくなります。とはいえ、ドイツはエアコンの普及率が低いので、猛暑日にはかなり暑くなるので、ハンディファンなどの暑さグッズがあると便利かと思います。冬は気温が氷点下になることはほぼなく、雪もめったに降りません。利便性に関して、ドイツでは基本的に日曜日・祝日にはほとんどのお店が閉まります。スーパーをはじめ多くのお店が日・祝日は営業しないので、計画的に買い物をする必要があります。(駅や空港の売店など一部のお店は、日祝でも営業しています。)
③授業について(そのⅠ)
私は、自身の研究テーマとも近しい「ケア」や「メンタルヘルス」に関する授業と、自身の専攻分野である宗教学に関連する授業を履修しました。どの授業も、基本的には毎週リーディングの予習が課されました。成績評価は、日ごろの積極的な授業参加に加えて、プレゼンテーションあるいは期末の筆記試験がありました。授業によっては、更に期末レポートを提出すると単位を多くもらえるものもありました。留学生として、何か特別なサポートは受けていませんが、同じ授業を受講している仲間たちがリーディングや課題について快く教えてくれるので、とても助けられました。日本の授業と比べて毎週課されるリーディングの量が非常に多いので、とても苦労しました。
④授業について(そのⅡ)
(最も興味深かった授業)
2025年夏学期に履修した「Anthropologies of Care」という授業です。先生が、ディスカッションやグループワーク、ディベートなど様々な形式を通して、ケアの議論を深める場を提供してくれたことに加えて、授業のテーマも自身の研究と重なる部分が多く、とても興味深かったです。
(最も困難だった授業)
同じく2025年夏学期に受講した「Introduction of Buddhism Ⅱ」という授業です。この授業は様々な分野の先生が合同で実施するオムニバス形式の授業で、仏教というテーマを哲学やマインドフルネス、人類学、考古学など様々な分野から取り上げていました。授業内容が非常に多岐にわたり、とても楽しく、興味深く参加をさせて頂きましたが、あまり馴染みのない分野に関連するトピックも含まれており、予備知識が無い状態でのリーディング課題に苦労しました。しかし同時に、様々な専門の学生が参加していたので、彼らとの議論はとても興味深く、刺激を受けました。
⑤大学が提供するサービスについて
私が、留学期間中で最も利用したサービスが大学のスポーツセンター(Hochschulsport)です。武道やボールスポーツ、ピラティスなど様々な種類のスポーツコースが提供され、手ごろな価格で定期的に体を動かすことができます。季節ごとで特別なコースも用意され、冬はスキー遠足、夏はビーチバレーやウォータースポーツ(カヤックやSAPなど)のコースに申し込むことができます。私は、空手のトレーニング(通年)と、カヤック(夏学期)のコースに参加しました。心身ともに健康に過ごせるだけでなく、新たな友人との出会いや、語学力の向上にもつながったと感じています。
4.住居と食事について
① 住居
住宅はドイツの学生生協(Studentenwerk)が提供する学生寮で、寮費は月に290€でした。寮は理系のキャンパスエリアにあったので、主に授業を受けていた文系のキャンパス周辺まではバスで15分~30分ほどかかりました。WGというシェアタイプの寮で、ルームメイトはドイツ人の女の子でした。キッチンとトイレ・シャワーが共用、それぞれに個人の部屋があるタイプの2人部屋でした。
② 食事
基本的には自炊をしました。寮の目の前にスーパーがあり、部屋に電子レンジとオーブン、炊飯器もあったので、自炊はしやすい環境だったと思います。大学の食堂もビュッフェ形式でたくさん食べられるので、時々利用していました。食堂によっては営業時間や提供形式も異なるので、色々と試してみると楽しいと思います。私の場合は、前の入居者やルームメイトが購入したオーブンや炊飯器を使わせてもらうことができ、とても有難かったです。
③インターネット環境
基本的には自炊をしました。寮の目の前にスーパーがあり、部屋に電子レンジとオーブン、炊飯器もあったので、自炊はしやすい環境だったと思います。大学の食堂もビュッフェ形式でたくさん食べられるので、時々利用していました。食堂によっては営業時間や提供形式も異なるので、色々と試してみると楽しいと思います。私の場合は、前の入居者やルームメイトが購入したオーブンや炊飯器を使わせてもらうことができ、とても有難かったです。
④住居に関するアドバイス
学生寮に関しては、周辺の環境や設備など総じて満足しています。特に治安や立地という点では、かなりおすすめしたいです。ただ、大きな交差点と大学病院が近い影響で、夜中でも車や市電、緊急車両の音がするので、音が気になる方は対策が必要かと思います。
5.留学生活全般について
私がこの留学から学んだことは、大きく2つあります。1つは、「主体的に自分から動くこと」です。2つ目は、「物事の捉え方を変えてみること」です。
まず、1つ目の「主体的に自分から動くこと」についてです。今回の留学では、授業と並行して修士論文に向けた現地調査も行いました。調査先を見つけるためには、自分で調べて連絡を取らなければなりません。ドイツ語でメールを書くのが不安だとか、初対面の相手と関わる自信が無いとか言っていては、何の成果も学びも得られずドイツに来た意味がなくなってしまいます。文法の間違いを気にするよりもまず話しかける、メールを送る、そういった勇気や度胸はかなり鍛えられたように感じています。これによって、新たな友人ができたり地元の方とお話できるようになったりと、現地調査だけではなく授業や日々の生活においても、自身の成長を感じることができました。
次に、2つ目の「物事の捉え方を変えてみること」についてです。ハイデルベルク大学には様々な国からの留学生が多く在籍していることや、ドイツ国内でも全国各地からハイデルベルクへ学びにやってくる学生が多くいます。授業参加中の態度(相手の話の聞き方やリアクション)や、時間に関する意識など、様々な物事に関する価値観や考え方が人によって大きく異なります。自身の価値観や考え方に縛られるのではなく、なぜ相手はそうしたのだろう?逆に相手は私の行動についてどう考えているのだろう?というように物事の視点を変えて、時には相手に直接聞いてみることで、新たな価値観や考え方を知ることができ、人間的に成長できたように思います。