留学情報

留学体験談

交換留学(ヘルシンキ大学)

ヘルシンキ大学_Hさん

プログラム種別
交換留学
留学年
2023年
言語
英語
地域名
欧州
行先国名
フィンランド
大学名
ヘルシンキ大学
部局名
教育学部
課程
学士
新渡戸カレッジ
該当

ヘルシンキ大学(フィンランド)2023年9月~2024年7月

【所要経費】

往復航空券(2回分) 47万円 (1回目:32万円 2回目:15万円)

留学保険料 10万円/年

教科書代 なし

家賃(光熱費込) 7.8万円/月

食費 2万円/月

交通費 6,600円/月

娯楽費 40万円/年

その他 1万円/月

合計 213.6万円 (うち奨学金160万円)

1.渡航前の手続きについて

・ビザ(VISA)又は滞在許可書

3ヶ月以上滞在する場合は、在留許可が必要のため、EnterFinlandというサイトから申請を行いました。通常3ヶ月程度あれば、余裕を持って在留許可を取得できるとのことだったため、5月中旬ごろからオンライン上で入力を始めました。提出書類は、パスポートのコピー、入学許可証、残高証明、奨学金証明書、海外保険加入証明書でした。申請については、このページを参考に行いました。(https://suvi-finland.com/visa/)ただ、保険やアパートの情報が確定したのが6月下旬だったため、6月29日にオンラインでの申請が完了しました。その後、大使館で本人確認の予約を取りましたが、同時期に申請している人が多く、7月21日の予約しか取れませんでした。本人確認後は通常1週間程度でビザが発行されるそうですが、私の場合は出国予定日の前日(8/22)になっても発行されませんでした。大使館やフィンランド移民局に問い合わせると、Dビザにも申請していたため、手続きが遅くなったとのことでした。日本人は、オンライン申請でDビザを選択してはいけないそうなので、ご注意ください。移民局に何度か問い合わせを行ったことで在留許可がおり、1週間後には在留カードも届き、8/31に出国することができました。

5月中旬 申請開始

5月17日 入学許可証受け取り

6月21日 アパート決定 保険加入

6月28日 被保険者証受け取り

6月29日 EnterFinlandでのオンライン申請完了

7月21日 大使館での本人確認完了

8月22日 出国予定日前日

在留許可が下りず大使館・移民局に問い合わせ→在留許可取得

8月30日 在留カード受け取り

8月31日 出国

なお、日本からの留学生の中には、在留カードが間にあわず、後から国際郵便で親に送ってもらっていた学生もいました。(ただし、自己責任。)また、往復で航空券を取っている場合には、出国時にも在留カードを見せるよう言われたので、日本で在留カードを受け取ってから出国するのがベストだと思います。

2.到着直後の手続きについて

①大学関係

到着後は、まずアパートの管理会社へ鍵をもらいに行きました。本来はオリエンテーションや授業登録の説明会に参加する予定でしたが、出国が遅くなったため、全て日本にいる間にオンラインで参加しました。大学やチューターグループの学生にお願いすれば、オンラインでも参加できたので、もし私みたいになっても、焦らずに対応してもらえればと思います。オンラインでできなかった、交通系ICカードの学生登録だけ自分で行いましたが、学生窓口に行くと丁寧に教えてもらえるので、特に困ったことはありませんでした

②滞在許可書関係

現地での滞在許可書は必要ありませんでした。(ただし、個人番号が在留カードに記載されていない場合は、別途申請が必要なようです。)

3.留学生活について

①大学関係

留学先の大学は、自由に自主的に学ぶことを推奨している雰囲気でした。また、学生が自由に勉強する環境も整っており、各建物に学生同士がミーティングできるスペースがあったり、図書館に学生が予約できるミーティングルームがあったりしたので、そこでグループワークを行っていました。キャンパスは市内に四つあり、学部ごとに分かれていました。私は文系の学部だったので、シティセンターにあるキャンパスでしたが、たまに他のキャンパスの学食やジムにも行っていました。学生たちは、普段は落ち着いている様子でしたが、服装が個性的で素敵な人も多く、多様性が受け入れられている雰囲気でした。イベントの際にはそれぞれの学部の色とりどりのつなぎを着て、お酒を片手に街を歩いていて、とても賑やかな雰囲気でした。

大学が提供するサービスとして、チューターグループがありました。学部ごとに、留学生がいくつかのグループに分けられ、そこに現地の学生がチューターとして入り、ヘルシンキ市内を案内してくれたり、イベントを企画してくれたりしていました。わからないことをすぐに質問・相談できる環境はとてもありがたかったですし、留学生同士もすぐに仲良くなることができました。また、サークル活動も充実していて、日本人の留学生で積極的に参加している人もいました。

②大学の所在する街(町)の様子

大学はヘルシンキの中でも中心にあり、周りに色々なお店があるため、とても便利です。また、首都にしては人も少ないので、とても過ごしやすいです。冬は雪も多く、とても寒いですが、地下鉄と大学が直結しているため、ある程度のことは外に出なくても完結します。ただし、教育学部の建物は坂を登らなければならなかったため、冬の間は苦戦していました。トラムや電車の駅も近くにありました。治安もそれほど悪くないですが、イスラエルに対するデモを行っていた団体が、学会に乗り込むこともありました。日本のようにキャンパスが周囲の街から完全に区切られているわけではなく、特にシティセンターキャンパスは、街と一体化していました。(なので、大学の建物とそれ以外を見分ける必要があります。)

③授業についてⅠ(内容・課題・成績評価について、特別なサポート / 特に苦労したこと / 困ったこと等)

授業は主に教育学部の授業を履修していました。課題は、授業前に文献を2本程度読み、授業後にコメントや質問を提出する毎週の課題と、8ページ程度のエッセイやグループでのプレゼンテーションを行う最終課題がありました。成績評価は、毎週の出席や課題の提出と最終課題の内容で決められていたと思います。教育学部の英語で受講できるクラスはほぼ全てマスター(修士)のコースだったので、課題の内容や議論についていくのは苦労したことを覚えています。その時は、周囲の友人に聞いたり、AIを活用したりしながら、課題に取り組んでいました。

④授業についてⅡ(最も興味深かった授業 / 最も困難だった授業)

興味深い:教育学部の「Challenging education and inequalities 」と社会科学部の「Social Divisions and the Life Course 」

前者は、一見平等に見えるフィンランドの教育のさまざまな不平等に注目しており、また、授業内では学生同士のディスカッションも活発に行われていたため、毎回の授業がとても興味深かったです。後者は、フィンランド社会での不平等に焦点を当てており、福祉や移民などの現実的な問題について学ぶことができました。またクラスの学生も、スウェーデン系の学生とアジアからの留学生というフィンランド社会ではマイノリティに属する生徒が多かったので、ディスカッションもとても面白かったです。

困難:「Practical Observation and Comparative Reflection of Pre- school, Elementary School and Early Childhood Education 」

この授業は、小学校等に見学に行って、それを自分の国の教育と比較して、グループでプレゼンテーションをするという内容だったのですが、最初のオリエンテーションと最後の発表の際しか教授と会うことができず、見学先も自分で探してきなさいという感じだったので、とても苦労したことを覚えています。最後の方は、グループというよりも、クラスみんなで見学先を探したり、見学内容を共有したりしていました。自由に学べるところがヘルシンキ大学の良いところではありましたが、この授業は特にサポートがなかったので、大変でした。

4.住居と食事について

①住居

住居は学校から紹介されたHOASという管理会社に申請しました。キッチンと2つのバス・トイレは共有で、8畳程度の個室がありました。個室には、ベッド、机、椅子、クローゼットがありました。1ヶ月の家賃は水道・光熱費込みで457€(途中から469€)でした。大学までは、バスとメトロで40分くらいでした。ルームメイトは2人で、2人とも日本人だったので、とても生活しやすかったです。場所にもよりますが、私の住んでいたエリアでは、3人でシェアするタイプの部屋がほとんどでした。

②食事

食事は基本、大学のカフェテリアで食べるか、家で自炊をしていました。大学のカフェテリアは3ユーロ(当時は500円程度)で、サラダとパンが取り放題でした。メインは、ビーガン、ベジタリアン、肉または魚のメニューの3種類から一つ選ぶことができました。間違えて2つ取ってしまうと、追加料金を請求されるので要注意です。外食やスーパーのお惣菜は高く、そこまで美味しいわけではなかったので、ほぼ自炊をしていました。街のスーパーに日本の調味料が売っていたり、日本食料品店もあったりするので、和食をよく作っていました。あとは、とにかく寒いので、ポトフなどもよく作っていました。日本人同士でルームシェアしていたので、当番を決めて交代で夕飯を作る期間もありました。節分やひな祭りの時は、フィンランド人の友人を家に呼んで一緒に恵方巻きやちらし寿司を作って、食の文化交流もしていました。

③インターネット環境

アパートのインターネットは無料で使えましたが、Wi-Fiのルーターがなかったので、ルームメイトと一緒に購入しました。接続は概ね良好でしたが、就職活動で受ける企業のWEBテストの受験はあまりお勧めしません。

④住居に関するアドバイス(後輩の皆さんに自分の住んでいた住居をすすめたいですか?)

部屋は十分広かったですし、サウナも付いていたので建物もとても良かったです。スーパーやプールも近くにあり、充実していました。ただ、移民の多いエリアだったので、夜中の駅周辺は少し危険な雰囲気でした。

6.留学生活全般について

この留学では、本当にさまざまなことを学びました。今回が初めての長期間の海外生活だったため、自分の行動に責任を持つこと、周囲の人を頼ることを学びました。大学では、様々な国の学生と交流することで、互いを尊重することを学びました。特にインターナショナルディナーなどは、食事制限にも配慮しつつ、お互いの食文化を体験することができ、とても楽しく、勉強になりました。授業では、ずっと学びたかったフィンランドの教育について、理論と現場の両軸から学ぶことができました。中でも、現地の学校見学はとても貴重な経験でした。留学の目標の一つに卒業論文のテーマである「フィンランドの性教育の実態」について調査することを設定していたため、この学校見学をきっかけに、計9回の授業見学と教師へのインタビューを実施できたことは大きな成果でした。調査の過程で、ちょっとしたトラブルなどもありましたが、現地の院生や教授に相談したところ、親身に対応してくださいました。 フィンランドは、福祉が充実していて、学生に対する保障が手厚かったため、留学生として行ったからこそ体験できたことも多くありました。例えば、学食は通常の価格の3割で食べられますし、美術館や博物館は無料で入ることができました。また、大学の学習環境も充実していて、オープンエリアやグループ学習用の個室もありました。勉強にもしっかりと集中できる大学、国です。また、留学中の就職活動や卒業論文の執筆はかなり大変だと思います。私は、教員免許取得のために、卒業を1年遅らせたため、就職活動も卒業論文も余裕を持って取り組むことができます。ただ、日本からの留学生の中には、早朝にオンライン面接をしたり、説明会出席のために遊びを断ったりしなければならない人もいました。あくまでも個人的な意見になりますが、すべてを充実させるには、半期の留学、もしくは5年間大学に行く必要があるのかなと思いました。

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