留学プログラム

海外ラーニング・サテライト

メタルハザード対策に資する人材育成:ボツワナ共和国の環境、生物、ヒトを包括して

1)概要
ボツワナをはじめとするアフリカ諸国では、鉱物資源の開発が経済発展を支える一方で、鉱山活動や人間活動に伴う環境汚染が重要な課題となっている。本プログラムでは、環境汚染および生態系への影響を理解することを目的として、講義、フィールド調査および環境試料分析を組み合わせた教育プログラムを実施した。講義では、金属汚染の世界的事例や環境および生物への影響、汚染モニタリングの考え方などについて解説するとともに、ボツワナにおける鉱山活動と環境汚染の現状について、研究成果をもとに説明を行った。これにより、環境毒性学および環境モニタリングに関する基礎知識を習得させた。また、フィールド教育としてチョベ国立公園周辺およびナタ湖において環境DNA(eDNA)を用いた生態系調査を実施し、水試料の採取およびDNA解析を通じて生物多様性評価の手法について学習した。さらに、Selebi-Phikwe鉱山地域を訪問し、鉱山活動と環境汚染の関係について現地での見学および環境試料の採取を行った。これらの講義およびフィールド実習を通じて、環境汚染、生態系および人間活動の関係を総合的に理解する教育を実施した。

2)事前学習およびオリエンテーション
派遣に先立ち、参加学生に対して英語による事前学習を実施した。事前学習では、環境毒性学に関する基礎概念、金属汚染の生物影響、環境モニタリング手法などについて英語で講義およびディスカッションを行い、専門分野に関する英語運用能力の向上を図った。また、現地調査の目的および調査方法、試料採取時の注意点、安全管理および倫理的配慮についてオリエンテーションを実施し、学生が現地活動に主体的に参加できるよう準備を行った。

3)フィールド調査および試料採取
フィールド実習では、ボツワナ国内の複数の地点において環境試料の採取および環境調査を実施した。チョベ国立公園周辺およびナタ湖では、水試料を採取し、環境DNA(eDNA)分析を用いた生物多様性評価を行った。学生は試料採取、保存、DNA抽出および解析の基本的手法について学び、eDNAを用いた生態系評価の方法を実践的に理解した。また、Selebi-Phikwe鉱山地域を訪問し、鉱山活動が周辺環境に与える影響について現地研究者から説明を受けた。現地では土壌および水試料の採取を行い、鉱山活動に伴う重金属汚染の実態を調査した。

4)分析実習
採取した環境試料については分析実習を行い、環境DNA分析および重金属分析を実施した。
eDNA分析では、DNA抽出および解析を通じて水域に生息する生物の検出を行い、環境DNAを用いた生物多様性評価の原理と手法を学習した。
また、Selebi-Phikwe鉱山地域で採取した試料については重金属分析を実施し、試料前処理、金属抽出および測定の基本手法を学んだ。これにより、環境汚染の評価に必要な分析技術について理解を深めた。

年度
2025年度
実施期間
2026/2/10~2026/2/21
分野
獣医学
エリア
アフリカ
派遣先
ボツワナ
ボツワナ農業天然資源大学
実施責任者(所属部局・氏名)
獣医学研究院
中山 翔太 准教授
提供科目名(開講部局・単位数)
高度金属汚染地域における環境試料および家畜・野生動物・ヒト試料の汚染モニタリング手法(ボツワナ共和国の事例研究)(獣医学院・1単位)
金属暴露が及ぼす家畜・野生動物・ヒトにおける毒性学的影響評価法(ボツワナ共和国の事例研究)(獣医学院・1単位)
履修者公募の有無

更新日:2026年5月28日

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