留学プログラム

海外ラーニング・サテライト

メタルハザード対策に資する人材育成:環境、生物、ヒトを包括して

ザンビア大学をはじめとするアフリカ諸国においては、豊富な資源をもとにした資源開発が進んでいるが、一方で環境汚染の進行も問題となっている。本プログラムでは、申請者らの先行研究により明らかになっているザンビアの鉱山活動に伴う金属汚染サイトをモデル地域として、2つの授業科目を設定した。まず一つ目は、「高度金属汚染地域における環境試料および家畜・野生動物・ヒト試料の汚染モニタリング手法」であり、汚染モニタリングに必要な知識や戦略について講義形式で授業を行う。授業内容としては、過去より起きている世界的な金属汚染の事例および汚染による環境、生物への汚染影響、また修復に掛かる年月やコストについて説明する。さらに、ザンビアで実際にリアルタイムに起きている金属汚染の現状について、申請者らの最新の研究戦略および研究成果も発表・解説する。
上記により必要な基礎知識を習得させた上で、二つ目の「金属暴露が及ぼす家畜・野生動物・ヒトにおける毒性学的影響評価法」を実習形式で行う。本実習形式の授業では、大きく2つの項目を実施する。1番目の項目は「金属濃度の測定技術の習得」である。実際に申請者らが鉱床地域で採取した高濃度の金属に汚染されている環境試料、生物試料について、受講学生に金属抽出および濃度測定を実施させ技術習得を行う。2項目目は、生物に起きている金属汚染の影響評価を行う。野生ネズミの血漿を用いた生化学検査に加え、金属の標的臓器である脳、肝臓、腎臓における毒性マーカーの応答をリアルタイムPCRなどの分子生物学的手法による解析を行う。特に本プログラムの特徴としては、実際に鉱山エリアにおける野生ネズミの捕獲や採材などを現場で学生に体験させる点である。汚染地域における住民の家で捕獲ワナを設置させてもらう交渉や採材時に現場で必要となる機材や試薬の準備、解剖を実施する上での現場獣医師との協力関係の構築など、必要な手順や事前準備など多数のクリアすべきステップについて実際に体験、体感させることで対象学生の修学内容の向上を目指す。

以上の実習項目に必要な試薬や機器は、上述のSATREPS事業やこれまでのラーニングサテライト事業により準備が進められており、すべての項目を問題なく実施できる。

年度
2022年度
実施期間
2022/8/15~2022/8/19
分野
獣医学
エリア
アフリカ
派遣先
ザンビア
ザンビア大学
実施責任者(所属部局・氏名)
獣医学研究院
中山 翔太 准教授
提供科目名(開講部局・単位数)
大学院共通授業科目(一般科目):高度金属汚染地域における環境試料および家畜・野生動物・ヒト試料の汚染モニタリング手法(大学院共通授業科目・1単位)
大学院共通授業科目(一般科目):金属暴露が及ぼす家畜・野生動物・ヒトにおける毒性学的影響評価法(大学院共通授業科目・1単位)
履修者公募の有無

更新日:2023年3月27日

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