留学情報

留学体験談

交換留学(ベルゲン大学)

ベルゲン大学_野村 朱音さん

プログラム種別
交換留学
留学年
2025年
言語
英語
地域名
欧州
行先国名
ノルウェー
大学名
ベルゲン大学
部局名
経済学部
課程
学士
新渡戸カレッジ
非該当

ベルゲン大学(ノルウェー)2025年1月~2025年12月

【所要経費】

渡航費は251,270円、留学保険料は112,680円、教科書は購入していないため0円、居住費は光熱費込みで一年約679,000円、食費は年間で約618,000円、交通費は92,000円、娯楽費は約526,000円で、合計で年間約2,278,950円の経費がかかりました。

 

1.渡航前の手続きについて

①ビザ(VISA)又は滞在許可書

私は11月19日に学生滞在許可をUDのHPから申請し、事前に予約して12月9日に東京のノルウェービザ申請センターを訪れました。12月26日に居住許可確認書が届いたため、合計で許可書の取得に動き出してから取得まで一か月と7日かかりました。ビザ申請センターは日本で東京にしかなく、営業時間もかなり限られているので、予約が予想以上に埋まっており、なおかつパスポートと申請書類を一度中国支部に移送してそちらでチェックする必要があるため、センター訪問後3か月ほどパスポート返却に時間がかかるというネットの情報も見ており、出国までに間に合わないのではないかとかなり焦りましたが、結果として許可書もパスポートも出国までに間に合うことが出来ました。許可書の申請手数料自体は5400NOKかかり、詳細な金額までは記録できていませんが、ビザ申請センターのサービス料が約3000円前後、パスポート返送の郵送料が約2000円前後、ビザ申請センターに書類提出をするための交通費が約2万円前後かかりました。合計すると滞在許可書の取得までに10万8千円ほどの経費がかかりました。

 

②航空券について

利用した航空会社はFinairです。北海道からの直行便は無いため、羽田空港からヘルシンキ、ヘルシンキからベルゲン空港の経路を利用しました。帰路往路ともに同経路を使ったのですが、Finairはとても利用しやすく、ヘルシンキ空港も経由地としてかなり利便性の高い空港でした。価格の面では経由地が多い経路も視野に入れた場合、かなり安い場合があります。しかし、一年の留学生活に備えた大きいスーツケース2つを持参していた私にとっては、安さよりも利便性や荷物の安全が優先であり、JALカードのマイルも貯めることが出来るFinairが最適な経路だったと思います。

 

2.到着直後の手続きについて

①大学関係

ノルウェー到着直後にはWelcome programと呼ばれる留学生オリエンテーションがいくつかの学部合同で半日行われ、次の日に同じ学部の留学生のみでFaculty meetingとキャンパスツアーがありました。大学が提供している公式のイベントは上記の3つのみで参加は自由ですが参加することが強く推奨されています。授業登録は2月1日までにStudentwebと呼ばれるサイトで登録しなければならないのですが、授業自体は1月中旬ごろから開講されているので、渡航以前から大学のサイトで開講予定授業の中から受講したい授業の目途を立てておき、実際には1月中旬の授業開始時期までに履修登録を済ませていた形でした。寮の入居手続きは留学許可が下りて一番初めに案内が来る手続きで、大学側からSammenと呼ばれる学生生協のような組織での手続き方法をメールで案内されます。私はこちらの案内通り10月1日から11月1日までにSammenにアカウントを作成し希望の寮をと部屋タイプをいくつか登録しました。そして、後日私が入居できる部屋に関する重要事項説明書が英語とノルウェー語にてメールで送信され、そのメールの案内に従ってあてがわれた部屋に入居する意思があるかどうかを3日以内に返答するという手続きでした。ノルウェー到着後は寮ごとに鍵を受け取る場所が決まっており、私の場合はStudentCenterにて鍵を受け取り寮に入りました。困ったこととしては、最初に希望していた寮や部屋タイプと全く異なる部屋を案内されたことでした。案内を断ってノルウェーでの滞在先がないという事態だけは避けたかったためそのまま入居を決めましたが、一年間異国で暮らす部屋として全く考えていなかった寮や部屋タイプを3日間という短い時間で確認し承諾しなければならなかったという点は少し困惑しました。その後、ベルゲンでは学生に対して寮の数が非常に少なく、似たようなケースが多発しているのみならず、シェンゲン協定内の学生では留学当初に部屋がないというケースもあったらしいので、当時迷いながらも案内された部屋に入居を決めてよかったと感じています。

 

②滞在許可書関係

在留カードの発行は現地にて行いました。滞在許可書は渡航前に事前に申請しており、在留カードの申請もベルゲン大学が一括で行ったため、手続きとしては大学から連絡された日時に指定の警察署を訪れ、写真撮影とサインなどの簡単な必要事項を済ませて後日大学で発行していただいたカードを受け取るという形でした。しかし、大学が一括申請する場合、入国後すぐに在留カードを受け取ることは出来ず私の場合は2月11日に警察署で手続きを済ませ、3月6日にカードが手元に届きました。困ったこととしては警察署に行った際に必要だったUDIのケース番号を控えておらず、ネットもつながらない環境だったため、受付の機械を利用できなかったことでした。これは完全に私自身のミスだったので、これ以降は重要な番号などの控えをオフライン下でも確実に確認できるよう控えを備えています。

 

③その他

基本的にわからないことは問い合わせをすれば対応してもらえますが、事前の説明が少なく、自分から情報を取りにいかなければわからないことも多かった印象です。特に、寮に関しては鍵渡しの場所や時間を向こうから指定されず、自分でどの鍵渡し場所に行くべきか、営業時間は何時から何時までかを調べなければいけませんでしたし、鍵受け渡し時も部屋や寮の説明や注意事項は一切説明されないので、情報は自分で入手しに行く姿勢が大切だと感じました。

 

3.留学生活について

①大学関係

大学のキャンパスはベルゲン市内中心部に位置しており、利便性も高く、留学生が多いためかなり国際色の豊かな大学でした。留学生と現地のノルウェー人の大学生が一緒に授業を受けるので現地の学生ともつながりやすいというのが面白かった点です。その上大学の建物が街に点在しているため、どこからどこまでが大学の敷地といったような説明がしづらい点も日本の大学とは異なり特徴的と感じました。また、大学の前身となるベルゲン博物館が200周年を迎え、私が滞在している間に多くのイベントが行われるなど歴史ある大学としての存在感も感じられました。そのほかにも学術的な賞の授与と受賞者の講演会それに伴う有識者の討論会なども無料で公聴することが出来、学びたい学生への学ぶ機会の提供がかなり多い学校のように感じます。

 

②大学の所在する街(町)の様子

街の治安はかなり良く、自ら人気のない薄暗い路地などに一人で深夜帯に出歩かなければ、大きなトラブルに巻き込まれることは無いと思います。ですが、街や寮で薬物のにおいがする、薬物を使用している知人が出来るなどといったことは高頻度で起こるので、そういった物には関わらないという意思とその意思表示が大切だと感じました。ホームレスの方も少ないですが中心部には何人かいるといった様子でした。利便性はかなり高く、街がコンパクトなため大学の帰りに足りなかった日用品や食材を買うといった事も簡単に出来ますし、私が住んでいた寮には徒歩5分圏内のスーパーが存在したため、何か買い忘れたものがあってもすぐ買いに行けるという点がかなり便利でした。ちょっと遠出の買い物がしたい場合もバスやトラム、船などが同じチケットでかなり広い範囲で乗れるため、基本的に買い物等で困ることはありませんでした。一つ難点があるとすれば、ノルウェーのスーパーは日曜日が休みになるので、事前に日曜日の分の食材を買い忘れると、日曜日も営業している少しお高いスーパーまで行かなければならなくなることです。留学当初はこのことを忘れがちでしたが、最終的には完全に慣れてしまってそういったミスも少なくなったので、適応していけばさほど気にならずに生活可能だと思います。

 

③授業について(そのⅠ)

私は経済系の授業を春学期と秋学期で1つずつ、ジェンダーに関する授業を1つ、グローバルシティに関する授業を1つ、政治分野の授業を春学期と秋学期に1つずつ受講しました。経済の授業はどちらも主に講義式で、3週間に1回普段の講義とは別の曜日にセミナークラスがありました。セミナークラスは講義の時とは異なり、少人数で事前に配布された問題について話し合います。クラスを主導する方も先生ではなくチューターの方のみなので、講義よりもより気楽に受講できますが、事前に問題内容に目を通し、自分の答えを用意しておかなければ話し合いが成立しないので、予習が必須となります。また、中間レポートの提出も必要で、このレポートが提出されていなければ最終試験は受けることが出来ませんでした。レポートの内容も授業内容に関する問いに答える形式なのでそこまで困難ではありませんでした。政治分野の授業二つは似たような中間レポートの提出がありましたが、完全に講義式だったため、クラス内で少し話し合いの時間などはありましたが、セミナークラスのようなしっかり議論し合う場はあまりありませんでした。グローバルシティの授業は経済の授業のようなセミナークラスが2週間に1回あり、中間レポートの提出の他にもグループプレゼンテーションがあるなどかなり必須課題が多く大変な部分もありました。そしてジェンダーの授業では毎週の講義に加えて5時間ほどのセミナークラスが一度ありました。このセミナークラスはプレゼンテーションの発表とそれに対するディスカッションというもので、そのために必要な準備などは普段の授業外でする必要がありました。成績評価は基本学期試験もしくは学期末レポートのみで、中間レポートなどの提出物は試験受講資格を得るための第一ステップであり、成績評価自体には加味されませんでした。留学生という事で何か特別なサポートを受けることは特に無く、むしろ現地の学生もノルウェー語が母国語の中、英語で授業を受講しているため、分からなかった英語をお互い聞き合うなどという事は何度かありました。特に苦労したことは期末試験のHome examでした。私の場合、試験会場に訪れて受験する試験と自宅で受験できるHome examがあったのですが、特に3日間や2日間といった期間の短いHome examの場合、問題を確認してから参考資料を探して読み込み、構想を立てて英語でレポートを執筆するという過程をかなりのスピードでこなさなければならなかったので、食事の時間以外をほとんど試験のために費やさなければ終わらせることが出来ませんでした。その上、秋学期には2日間のHome examの1日目に学校で受験する形式の試験が重なってしまったためかなり苦労しました。

 

④授業について(そのⅡ)
(最も興味深かった授業)

元々ヨーロッパ圏の移民難民政策に興味があり、難民や戦争被害者、気候難民、国内避難民などを含む国際保護の概念についてヨーロッパの国のひとつであるノルウェーで学べたというのは自分にとって最高の機会でした。特に、難民保護と移民に対する立場や政策アプローチの仕方の分類に関する授業では、ヨーロッパの中でも立場やアプローチの仕方に大きな差があることを学び、日本においてはどうであるかなどを考えながら受講できてとても興味深かったです。

 

(最も困難だった授業)

この授業はとても興味深い内容でやりがいはあったのですが、必須のセミナークラスの頻度が多く、グループプレゼンテーションに中間レポートと試験を受けるための必須課題も多いためかなり労力がかかりました。また、先生もイギリスの方で、ネイティブの方のスピードの慣れないイングランド英語を聞き取ることがかなり大変でした。そして、期末試験も受講してきた授業の中で一番テスト期間の短い2日間のHome examでした。他の授業の試験とも期間が被ってしまい、英語のレポートを書きなれてきた秋学期でしたが、ほとんど丸一日で試験問題確認から提出までをこなさなければならず最も困難な授業だったと感じています。

 

⑤大学が提供するサービスについて

留学生全体に向けた相談窓口としては大学の国際窓口をよく利用していました。対面での窓口の営業時間はとても短いですが、親身に支援してくださり、メール対応も素早く、大体の問題はこちらに問い合わせることで解決することが出来ました。精神面のサービスとしては、留学生向けのオリエンテーションでホームシックや学業での悩み等がある場合の連絡先やトラブルがあった際の対応などについて時間を取り詳細に話してくださっていたので、利用したことは無いものの、手厚いサービスを受けられるのではないかと思います。学内の課外活動ではスポーツ系の部活動が多い印象で、友人が入っていた学生団体には学生ラジオ、クディッチチーム、空手、コーラスなどがありました。私は特定の学生団体に正式に所属はしていなかったのですが、SAIHという名前の教育の権利や国際的な人権保護の活動を行っている学生団体のイベントに不定期に参加していました。こうした、社会運動のような学生団体が数多く存在していてカジュアルに参加することが出来るのもベルゲン大学の特色のように感じています。

 

4.住居と食事について
① 住居

滞在先はAlrekという学生寮の個人部屋に滞在し、キッチンとシャワー・トイレのみ8名ほどのフロアメイトと共有して使っていました。寮費は春学期一か月3300NOK、秋学期一か月3399NOKに光熱費を足した額を支払っていました。大学までは徒歩で30分程度、バスかトラムを使えば15分程度の距離にあります。普段はバスの駅が寮の目の前にあるためバスを利用していましたが、バスの運行ルートがサマールートになっていて大学まで時間がかかる時期があったのでそういった時期はトラムをよく利用していました。また、歩きでも通える距離のため、晴れている日は歩いて帰ることもありました。

 

② 食事

基本は自炊、平日の昼のみ大学内の学食を用い、他は時々友人と外食をする又は軽食の出るイベントなどに参加していました。

 

③インターネット環境

コンピュータは大学一年生から使っているラップトップを持参しました。インターネット環境は寮の個室、シェアキッチン、寮全体にそれぞれインターネットが存在し、基本は部屋のインターネットを使うものと思います。しかし私の場合、部屋のインターネットはつながりづらかったため、帰国までシェアキッチンのインターネットを個室でもつなぎ続けていました。また、ランドリールームや音楽室などの寮全体の共有スペースでは寮全体のインターネットを繋ぎ、特段問題なく利用することが出来ました。

 

④住居に関するアドバイス

比較的おすすめだと思いますが、古い建物且つ完全な一人部屋ではないので、防犯面が気になる方や風呂トイレ・キッチンも自分の部屋に会ってほしいという人には向いてないかもしれません。実際、シェアキッチン内の物、特にお酒類の盗難が頻繁に報告されていた印象があります。とはいえ、そもそもSammenの手続き上、希望した寮に入れない可能性も高いです。私も実際希望した寮とは全く異なる寮に入居することになりました。そして、寮の部屋に対して学生の数が上回っているため、一度契約した場合後からSammenの管理している他の部屋に変更したいとなっても、部屋を交換してくれる相手を自分で見つけなければ部屋交換はできません。寮の候補を入力する際はしっかりその寮について調べ、万が一入居が決まった部屋に納得いかない場合はFacebookのベルゲン留学生グループにて空き部屋の引継ぎ相手を探している方が沢山投稿していますので、登録しておくと便利かもしれません。

 

5.留学生活全般について

留学生活で学んだこと且つアドバイスしたい一番のことは、臆せず話し続けるべしという事です。自分は留学初期の頃、英語で意思疎通ができるかどうかが心配で事前に話すことを考えてからではな
いと話しかけられませんでした。

誰かに話しかける前には頭の中で何度も会話のシミュレーションをするにもかかわらず、会話の最中に簡単なリアクションしかできず、深い質問や日本語で普段しているようなリズム感のある会話が出来ないことが悔しくてたまりませんでした。しかし、話せば話すほど多少間違った英語でも会話は成立するという事に気付かされました。考え込みすぎてだまり込んでしまうぐらいならその瞬間で伝えられることをすぐ伝える方が、もし伝わらなかったとしても会話は続きますし、伝えたいという気持ちが伝わるのでお勧めです。

また、トラブルが発生したり、分からないことがある場合も後回しにせず、すぐ周りに相談することが大切でした。例えば、私が一年の留学で在留許可の申請をしているにもかかわらず半年で有効期限の切れるカードを受け取った際には、留学生相談窓口に直接訪れて、スタッフの方に警察とのやり取りや再発行の手続きを行ってもらいました。最初は何とか自分で調べて警察とやり取りをしようとしていたのですが、一度こうした留学生相談窓口に相談すると、かなり親身になって対応してくださったので早めに相談することをおすすめします。また、同じキッチンをシェアしているシェアメイトとトラブルになった際は、留学先の友人や日本の友達に話をして精神面を落ち着かせていました。そのほか他者に打ち明けづらいストレスやショックな出来事が重なった際などはノートに起こった出来事や自身の気持ちを書きだすなどして感情を整理していました。予測の出来ないことが起こるのが留学生活ですので、ストレスに見舞われることはどんな人にでもあると思います。ですが、壁にぶち当たった時こそふさぎ込まず、頼れる誰かに話をする、もしくは話す相手がいないなら紙に書き出すなどして気持ちをアウトプットすることはかなり有効だと思います。

カルチャーショックに関しては、さほど大きなショックを受けたものはありませんが、一番驚いたのは、店員さんがとりあえずノルウェー語で話しかけてくるという事です。ノルウェーでは、人の見た目に関わらずノルウェー語を最初に使い、ノルウェー語が通じなければ英語に切り替えてサービスを行います。国民のほとんどが英語を流暢に話せる中、見た目で判断しないこの姿勢は凄く素晴らしいと思いますが、それを知らずに最初に買い物をしたときはかなり驚きました。私もこのノルウェーの接し方を見習い、日本に帰国してからも相手の見た目だけで判断して英語を使うことはしないようにしたいです。

検索結果一覧へ戻る