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留学情報
留学体験談
交換留学(ストラスブール大学)
ストラスブール大学_金井 雅子さん
- プログラム種別
- 交換留学
- 留学年
- 2025年
- 言語
- フランス語
- 地域名
- 欧州
- 行先国名
- フランス
- 大学名
- ストラスブール大学
- 部局名
- 文学部
- 課程
- 学士
- 新渡戸カレッジ
- 非該当
ストラスブール大学(フランス)2025年3月~2026年3月
【所要経費】
往復航空券:28万円
留学保険料:10万円
教科書代:0円
住居費:5万円/月
食費:3万円/月
交通費:0円
娯楽費等:旅行20万円
通信費:1万円
ビザ申請関連:2万円
住居関連費(火災保険や敷金):5万円
1.渡航前の手続きについて
①ビザ(VISA)又は滞在許可書
ビザは東京にあるフランス大使館に直接出向いて取得しました。その前に、Campus Franceのサイトでフランスで学生になるための登録を、そして大使館のサイトで窓口の予約をしました。必要書類はCampusFranceやネットの情報を参考にして用意しました。CampusFranceのサイトは公式情報なので非常に参考になりますが、情報が更新されていなかったり、欲しい情報が載っていないことが多々あったので、必要に応じてネット情報や先輩方の留学体験記を参考にしました。また、この段階では寮が確定していなかったので、「寮はここになる予定です」という旨の書類をフランス語で作成して提出しました。
留学が確定したのが11/1で、渡航が1月に迫っていたのでかなり急いで手続きをした記憶があります。CampusFranceは確定後すぐに手続きを済ませ、大使館には11/27に行き、3日後には申請が通りました。ビザ申請枠は少ないので、早めに予約することをおすすめします。
②航空券について
往路:新千歳→羽田→フランクフルト(ドイツ)すべてANA
復路:経路は同じ。 国際線のみルフトハンザ航空
留学先はフランスですが、ドイツとの国境沿いの街でした。
パリとさほど距離は変わりませんが、CDG空港はロストバゲージが多いことやパリの治安を懸念してフランクフルト経由にしました。
2.到着直後の手続きについて
①大学関係
渡航したら、まずはオンラインで滞在許可証を有効にしました。入居翌日に、部屋に不具合がないかの確認がありました。そして銀行口座の開設、家賃補助(CAF)の申請、受け入れ教員との面談をしました。銀行はBNP Paribas-Strasbourg Esplanadeで開設しました。Googlemapに載っている電話番号に電話してアポを取りました。フランスの銀行は電話でアポを取ってから出向くものだと聞いていたのでそのようにしましたが、空いていたからなのか予約なしでよかったそうです。皆さん英語を交えて説明してくださる優しい方だったのでとてもおすすめです。中には留学生を受け付けない銀行もあるそうなので注意が必要です。その次にCAFと社会保険の申請をしました。社会保険証は最後まで手元に届きませんでした。学生証の申請(受け取りは1週間後)、履修相談もこの時に済ませました。1月最終週に留学生全体に向けたオリエンテーションと学内散策に参加しました。冬学期のみの留学生は比較的少ないので、授業ではなかなか出会えません。ぜひ参加して友達を作ると良いと思います。
②滞在許可書関係
オンラインで申請しました。滞在税50€を支払いました。
③その他
なし
3.留学生活について
①大学関係
ストラスブール大学は留学生の多い国際色豊かな大学です。私が所属していた歴史科学部の建物は最も古くからあるもので、重厚感のある雰囲気がとても魅力的です。
私はイスラーム史を学ぶコースにいたため、クラスメイトの多くはトルコを主とした中東諸国からの留学生でした。
真面目に勉強していたり、芝生でお昼寝していたりと、想像通りのヨーロッパの大学生生活を送っていました。
②大学の所在する街(町)の様子
ストラスブールは札幌より少し田舎の地方都市です。ヨーロッパの中では治安が比較的良いと言われていますが、パリ五輪頃からはパリのホームレスを地方に追い出したために地方都市の治安が悪化したそうです。実際に寮の周りにはホームレスの方が5人ほど生活していました。寮の裏口が故障してセキュリティドアがなくなったときは怖かったです。
雪はほとんど降りませんし気温も札幌ほど低くはありませんが、日照時間の少ない冬は底冷えする寒さでした。一方で5月頭からは本当に暑かったです。半袖をもっと持ってくればよかったと思いました。
買い物は近くのRivetoileというモールに行っていました。食料も布団も生活に必要なものは全てここで揃いました。街の中心にはもっと大きなモールがありますし、トラムを使えば物価の安いドイツで買い物をすることもできます。
③授業について(そのⅠ)
授業は全てフランス語開講されていました。100人規模の講義形式のものと、10人弱の講読形式のものを主に受講していました。講義形式のものは、初回授業後に先生に直接話しかけて自分の存在を伝えました。留学生は1人だけだったようで、テストでも柔軟に対応するよと言ってくださいました。(先生都合の休講が相次ぎ、補講が長引くことになったので、結局テストを受けずに帰国しました)
留学生向けのフランス語の授業(FLE)も受講していました。一番簡単なレベルでB1相当の語学力が求められました。グループ活動やプレゼンテーションを通して実践的なフランス語の練習をしました。
④授業について(そのⅡ)
(最も興味深かった授業)
古典トルコ語の授業。その場で渡された古典トルコ語のテキストを30分で解読し、内容について議論しました。20世紀初頭のトルコでは日露戦争に勝利した日本が讃えられ、アジアの星として語られていました。「日本人はこのことをどう思うの?」と聞かれ、答えに迷いました。欧米史、中東史、中国史、日本史を別個に学ぶ日本で育った私にとって、中東史と日本史を同軸に据えて議論することは容易ではありませんでした。しかし、トルコの視点から日本を見る経験は大変興味深かったです。
(最も困難だった授業)
古典トルコ語の講読授業。クラスメイトも先生も全員トルコ人でした。トルコ人の先生に事前にメールで受講すること伝えてから初回授業に行きました。日本で同じような授業を受けたことがあることや自分の専門分野が近いことを説明したところ、受講を快諾してくださいました。授業言語はフランス語とトルコ語だったため、ついて行くだけで必死でした。そのことを察して、先生が英語で解説してくれたり、クラスメイトが左右に座ってつきっきりでサポートしてくれたりしました。
⑤大学が提供するサービスについて
言語交換サイトTandemというものがありました。日本語を勉強したいフランス人学生とコンタクトをとって、語学学習をすることができるものです。なかには行政手続きやお買い物を手伝ってくれる方もいたので大変助かりました。
日本語学科の生徒と日本人留学生が交流するサークルもありました。隔週で開催されており語学学習に役立ちました。また数少ない日本人学生との交流の場でもあり、情報交換も兼ねていました。
4.住居と食事について
① 住居
Paul AppelleというCrous(生協のようなもの)の寮に住んでいました。家賃は311€/月で、政府からの家賃補助(CAF)89€があったので、差し引き222€でした。支払いは毎月寮の受付でクレジットカードで行いました。事前の情報では、CAF申請の際に登録した銀行口座に毎月89€振り込まれるとのことでしたが、実際は口座には何も振り込まれず、寮の受付で222€払うだけでよかったです。
お風呂とトイレは部屋にありましたが、キッチンは共用でした。様々な国からの留学生が住む階だったので、キッチンの使い方も人それぞれでした。汚すぎると3日間の使用停止が課されるなど、常にストレスの種になっていました。
またPaul Appelleは数年前に改修されてきれいになっているという情報がネットにあがっていると思います。私もそれを信じてこの寮にしましたが、実際には画像とまったく違う古い部屋に通されました。外壁や共用部分は全棟改修されていますが、一部の部屋は改修されていなかったようです。
歴史科学部の講義棟までは徒歩15分ほどでした。
② 食事
外食は高かったので、ほとんど自炊をしていました。寮の共用キッチンでは特定の国の人のみが毎晩パーティーを開いていたので、その前に料理しないと夕食を食べることはできませんでした。
学食は3€ですが、とても混みあうのであまり利用しませんでした。
肉類は日本くらべて高かったので、図らずもベジタリアンのような食生活をしていました。
③インターネット環境
寮の自室にも、学校内にもWi-Fiがありました。パソコンは日本から持参したものを利用しており、接続も問題ありませんでした。
携帯はe-SIMを利用していました。日本で普段使っている楽天モバイルの海外ローミングもコスパがよかったので、そちらも利用しました。
④住居に関するアドバイス
個人的にはPaulAppelleのキッチン付きの部屋や、他の寮をおすすめします。同階住民の文化やマナーにもよりますが、私はキッチンの汚れに耐えられなかったです。
5.留学生活全般について
私は3年生の6月に留学を決意して、わずか半年で渡航しました。語学力も覚悟も全てが準備不足な状態で生活基盤を作り、フランス語で授業を受けて単位を取得することはあまりに無謀に思えました。しかし1年生の頃から漠然と憧れていた留学を実現するまたとないチャンスだと感じて挑戦しました。実際に留学準備を始めると、うまくいかないことばかりで心が折れそうでしたが、それを超えるほど楽しいことや学びがたくさんありました。大きな学びとして「言語の力」があります。フランス人はフランス語しか話さないとよく言われますが、実際は英語で対応されることも多々ありました。しかしフランス語を話せない限り、本当にコミュニティに入ることはできませんし、表面上のコミュニケーションしか取れません。下手でもフランス語で話すことで、優しく助けてくれることが増えました。また、トルコ人の友達とはトルコ語で話すようにしていました。初対面では挨拶程度しか話せなかったトルコ語も徐々に上達し、最後にはネイティブの会話に一応ついていけるようになりました。トルコ語が上手くなればなるほど、みんなとの仲も深まり、ラマダンのお祭りに一緒に連れて行ってくれたりしました。英語は汎用性がとても高い言語ですが、第3言語、第4言語にもチャレンジすると、留学がより楽しくなると思います!