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留学情報
留学体験談
交換留学(ヘルシンキ大学)
ヘルシンキ大学_谷川 ひなたさん
- プログラム種別
- 交換留学
- 留学年
- 2024年
- 言語
- 英語
- 地域名
- 欧州
- 行先国名
- フィンランド
- 大学名
- ヘルシンキ大学
- 部局名
- 農学部
- 課程
- 学士
- 新渡戸カレッジ
- 非該当
ヘルシンキ大学(フィンランド)2024年8月~2025年5月
【所要経費】
生活費としては、一月に
家賃:8万、食費:3万、定期代:7000円、その他といった感じでした。
学校の長期休みを利用して、日本でアルバイトをしていた時の貯金を使い、ヨーロッパ内の旅行をたくさんしました。
航空券はJALのマイルを使用しました。マイルが安いものをとれば、片道2万5千マイル+サーチャージ4万円ほどだったと思います。
留学保険は北大で指定されたものに入りました。詳しい金額は忘れてしまいましたが、10万円ちょっとだったと思います。
1.渡航前の手続きについて
①ビザ(VISA)又は滞在許可書
滞在許可書の申請費用は約5万円ほどだったと思います。書類をそろえて申請してから、大使館の面接予約ができたのが一か月後+滞在許可書が郵送されてきたのが面接してから2週間後ぐらいだったので、トータルで2か月ほどかかったと思います。
申請方法自体は過去のフィンランドの留学生が詳しく説明しているウェブサイトがあるので、それを参考にしました。
②航空券について
行き、帰りともにJALを利用。大学最寄りの空港はヘルシンキ・ヴァンター空港。
2.到着直後の手続きについて
①大学関係
大学のオリエンテーション内で、留学生がみんなで住民登録や授業登録を行ないます。
寮は入国日に鍵を受け取って入居すると思いますが、到着日が休日だと鍵の受け渡しを行っていないので注意が必要です。(私は土曜日が到着日で鍵の受け渡しがお休みで、友人に事前に受け取ってもらいました。)
②滞在許可書関係
日本にいる時に滞在許可書を申請しました。
東京にあるフィンランド大使館に面接に行かなければならないのですが、その面接予約はメールをしてから一か月後からしか日程が空いていませんでした。面接後は2週間たたずに滞在許可書が郵送されてきました。
③その他
なし
3.留学生活について
①大学関係
市内のメインキャンパスではフィンランド語を、郊外のViikkiキャンパスでは森林科学の授業を受けていました。Viikkiは理系学部中心のキャンパスで、日本人留学生に出会うことはほとんどありません。初めてメインキャンパスに行ったときに、日本人の留学生が思いのほか多くて驚いたのを覚えています。フィンランドは教育で有名ということもあり、教育学を学びに来ている人が多い印象でした。
②大学の所在する街(町)の様子
ヘルシンキの気温は札幌よりやや寒い程度で、雪もそれほど積もらない印象でした。私が暮らしていたのは郊外の、治安があまり良くないと言われる地域でしたが、実際に怖い思いをしたことはありません。ただ、友人は寮近くのスーパー周辺で大麻のにおいをよく感じたと言っていたので、注意はしておくと良さそうです。市内は地下鉄とバスが発達していて、同じ交通カードでどちらも利用できるため、移動はとても便利でした。
③授業について(そのⅠ)
主に森林系の授業、フィンランド語の授業、英語の授業の三つのカテゴリの授業を受けていました。森林系の授業は取っていた大半が修士課程向けの授業ということもあり、(学部向けの授業は、ほぼ英語開講のものがなかったため)難しかったです。課題の量は授業によってかなり異なりました。授業内では、生徒が自由に行うグループワークやエクササイズ的なものが多かったです。成績評価については、自分が思った出来と受け取った評価に差異はありませんでしたが、ドイツから来た友人の話だとフィンランドの成績評価は緩い(高評価を取りやすい)と言っていました。
④授業について(そのⅡ)
(最も興味深かった授業)
“Wood procurement – supply chain and information management” という授業で、木材調達の基本概念から、森林資源の供給から最終用途に至るまでの流通プロセスを体系的に学びました。授業内には2つのエクササイズがあり、その一つが Wood Supply Game Competition。Web上のシミュレーションを使ったチーム戦で、各メンバーがサプライチェーンの一部(調達・製材・流通など)の担当になり、毎週の発注量を決めていきます。全体の在庫や遅延を踏まえながらトータルコストを最小化するのが目標で、意思決定の難しさや情報共有の重要性を実感できる、非常に面白い内容でした。
(最も困難だった授業)
最も大変だった授業は、最も興味深かった上記の授業と同じです。理由は課題量の多さと、プレゼン発表が必須だったことです。授業内のエクササイズを進めるのと並行して、毎週1本の論文を読み、自分なりに要約したエッセイを提出しなければなりませんでした。私は論文を大量に読むことに慣れておらず、さらに要約まで求められるため、準備にはかなりの時間がかかりました。
⑤大学が提供するサービスについて
オリエンテーション期間にチューターグループ(主に同じ学科の交換留学生+ヘルシンキ大学の学生チューターでなる)で履修登録など様々な手続きを行います。同じグループの子と仲良くなれるチャンスですし、オリエンテーション期間が終わってもチューターさんが度々みんなで集まれるようなイベントを企画してくれました。
4.住居と食事について
① 住居
寮とシェアハウスの中間のようなものに暮らしていました。自分の個室があり、キッチンとトイレ、シャワーは私を含めて3人で共有する形です。家賃は月470€(8万円弱ほど)。森林の授業があるキャンパスへはバスで15分強、市内のメインキャンパスへは徒歩10分弱+地下鉄で約20分でした。
② 食事
外食は高くつくので、基本は学食か自炊でした。学食は3€弱でビュッフェ形式の食べ放題(メインだけ個数制限があることも)だったので、フィンランドの物価を考えるととてもお得に感じました。自炊も好きで、現地で手に入る食材を使って日本の味を再現するのが楽しく、餃子の皮から手作りしたりもしていました。
③インターネット環境
パソコンは日本で使っていたものを持っていきましたが、半年ほどたってから壊れてしまい、現地で買うはめになりました。寮にはLANケーブルの穴があったので、ルーターを持っていくか有線でパソコンに直接つなげばネットが無料で使える環境でした。ルームメイトが自国からルーターを持ってきていたので、それを一緒に使わせてもらっていました。
④住居に関するアドバイス
私は大きな不満はありませんでしたが、私が暮らしていた地域は治安があまり良くないという噂もあり、人に積極的に勧めるかと言われると迷うかもしれません。
ヘルシンキには留学生向けの住宅を提供する会社が二つ(HOASとUNIHOME)あり、家賃やシェアの可否など最低限の希望を出した後は、基本的に会社がオファーしてくる物件を受け入れるしかない仕組みです。私はHOASを利用しましたが、日本人留学生の多くが日本人同士でルームシェアになっている印象がありました。日本人以外とのルームシェアを希望する場合は、申請時の特記事項にその旨をはっきり記載しておくと良いと思います。私は実際にそう書き添えました。
5.留学生活全般について
この留学で一番強く感じたのは、どこにいても私は私なのだということです。もともと内向的な性格で、大人数のパーティーなどは苦手でした。留学当初は「せっかく留学しているのだから外交的にならなくちゃ」と思い、気の乗らないイベントに参加したりもしましたが、次第に「これが本当に自分のやりたかったことなのか」と疑問に思うようになりました。無理をするのをやめてみると、自然と気の合う友人ができ、むしろ自分らしくいられるようになりました。
フィンランド語の授業で隣の席になったドイツ人の学生とは、授業後に一緒に勉強をしたり、休日に出かけたりするうちに親しくなりました。クリスマスには彼女のドイツにある実家に招いてもらい、家族ぐるみでよくしてもらいました。ルームメイトの台湾人2人ともとても仲が良く、週に一度夕食会を開いて一緒に料理をしたり、三人で旅行に行ったりしました。うち一人はクリスチャンで、ときどき一緒に教会に行き、教会の方々にも親切にしていただきました。また、英語の授業で出会ったロシア人の友人とは、フィンランド語と日本語を週に1,2回会って教え合いました。彼女は幼いころからフィンランドに住んでおり、フィンランド語もネイティブ並みに話せるのですが、第2外国語として学んだ経験があるため、説明がとても分かりやすく、教え方も上手でした。言語交換だけでなく、映画を観たり公園を散歩したりと、楽しい時間を過ごしました。
私は登山などのアウトドアも好きですが、どちらかといえば家で過ごすことが好きなタイプです。寒さが厳しい冬のフィンランドでは多くの人が外に出ず家で過ごすので、私もお菓子作りをしたり、Netflixを見たり、英語やフィンランド語の勉強をしたりしていました。日本ではアルバイトなどに追われて自分の時間がほとんどありませんでしたが、留学中は好きなことや学びに思う存分時間を使えたことが幸せでした。
留学中に心配だったことは4年生の6月に帰国してから卒業までに卒論を書くことができるのかということでした。今現在(10月)、まだ卒論を書き終える見通しは立っていませんが、同じ研究室の同期も同じような感じなのでなんとかなりそうです。
ヘルシンキ大学への留学を希望する人に伝えたいのは、英語で開講されている科目が少ないという点です。履修できる授業の選択肢が限られるため、事前にシラバスを確認しておくことをおすすめします。
留学を考えている人には、準備は確かに大変だけれど、行って損をすることはないと言いたいです。悩んでいる間に思い切って手続きを進めてしまうくらいの勢いがあってもいいと思います。