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留学体験談

交換留学(サンシャインコースト大学)

サンシャインコースト大学_Fさん

プログラム種別
交換留学
留学年
2024年
言語
英語
地域名
オセアニア
行先国名
オーストラリア
大学名
サンシャインコースト大学
部局名
水産学部
課程
学士
新渡戸カレッジ
該当

サンシャインコースト大学(オーストラリア)2024年2月~2024年11月

【所要経費】
総額:約2,725,000円

(内訳)
往復航空運賃:約144,700円
留学保険料:約68,900円
教科書代:なし
住居費:約1,427,300円(敷金、送金手数料込み)(家賃月々約10万円)
食費:約248,500円
交通費:なし
娯楽費等:約835,600円(旅行時の航空券代を含む)

1.渡航前の手続きについて

・ビザ(VISA)又は滞在許可書

ビザ(VISA)の種類:Subclass 500 Student Visa

申請先:Department of Home Affairs, Australian Government(オーストラリア内務省)

取得に要した日数及び経費:4週間、710ドル (71,392円)(申請料、当時)+ 691ドル(68,885円)(Overseas Student Health Cover, OSHC)+ 350円(高等学校卒業証明書)= 140,627円

手続き:オーストラリア内務省のwebサイトでImmiAccountを作成し、アカウントのページから必要事項の入力とファイルのアップロード、料金の支払いを行う。支払いはクレジットカードで行える。必要な書類は学歴を証明する英文の証明書(卒業証明書、在学証明書)、オーストラリアで有効な保険への加入の証明(大学が手配してくれる)、パスポートの写しである。また、渡航の動機を示すため簡単な英文のエッセイを記述する必要がある。

困ったこと:年末の繁忙期と被ってしまったからか、ビザの発給にかなり時間がかかったこと。また円安が加速しビザの申請に費用がかかったこと。

2.到着直後の手続きについて

①大学関係

到着直後は学生証の発行手続き、新入生向けオリエンテーション(任意参加)、履修登録および単位互換手続きがあった。中でも履修登録については履修を希望していたコースの履修条件に特定のコースの修了がある場合が多く、北海道大学で履修した授業のうちそれに該当し得るものを選び、シラバスを留学先の大学に送付して承認を得る必要があり、手間がかかった。また一部の授業は英語のシラバスが公開されておらず、単位互換ができなかった。到着後速やかに携帯電話の契約、銀行口座の開設、就労に必要な納税者番号の取得を行ったが、どれも非常に簡単に手続きすることができた。中でも銀行口座の開設については入国後6週間以内に手続きを済ませる場合は必要となる身分証明書の数が少なく、比較的簡単に手続きを済ませることができた。

②滞在許可書関係

申請していない。

3.留学生活について

①大学関係

留学先大学であるサンシャインコースト大学は教育の質の高さが評価されており、膨大ながら充実した予習資料に加え、グループワーク、学外へのフィールドワークなど、能動的に学習できる機会が提供されるのが特色である。また学生へのサポートが非常に充実しており、交流イベントなどの様々なアクティビティが行われるほか、カウンセリングや食料の配布などのサービスを受けることができる。複数あるキャンパスのうち私が通ったSippy Downsのキャンパスは自然豊かで、野生のカンガルーを毎日のように目にすることができ、和やかな雰囲気である。英語での対応にはなるものの、学習面や生活面での悩みについて大学の相談員と対面あるいはオンラインで相談することができる。また学生向けに様々なイベントが行われており、コアラと触れ合ったり他学生と交流したりすることができる。生活面では食料の無料配布、食事の提供も行われている。

②大学の所在する街(町)の様子

治安はとても良く、夜であっても安心して外を出歩くことができるが、カンガルーや毒蛇など危険な野生動物が生息しているため注意が必要である。気候は亜熱帯性気候で一年を通して温暖であり、年中半袖で過ごすこともできるほどであった。大学キャンパスの周辺には郵便局やスーパー、飲食店などがあり普段の生活で特に困ることはないが、携帯電話の手続きや銀行の手続きなどを行う際には10kmほど移動する必要があった。基本的に車社会であり、学生も車を持っていることが多い。しかし大学からバスを利用することで広い範囲に移動することができ、時間はかかるものの公共交通機関の利便性は高い。

③授業についてⅠ(内容・課題・成績評価について、特別なサポート / 特に苦労したこと / 困ったこと等)

授業は1学期、2学期ともに4コースずつ受講し、レベルとしては最高学年向けに実施される専門性の高い最高レベルの授業が中心であったが、入門的な授業も含めて幅広く履修した。内容は環境学や海洋生態学など自身の専門分野に近いもののほか、プログラミングやデジタルデザインの授業も履修した。すべてのコースで共通して予習、授業、復習の3つをこなすことの重要性が強調され、特に予習に重点が置かれているのが印象的であった。具体的にはオンラインで提供される講義動画やレポートを含む膨大な予習資料で知識のインプットを行い、週1回の2時間授業でワークショップ等を通して予習内容のおさらいとアウトプットを実践し、授業後復習して内容の定着を図る、という流れである。課題は個人で取り組むものとグループで取り組むものがあり、レポートを提出するものやプレゼンテーション、そして主にオンラインで行われる試験が課せられる。成績評価は各課題に関してルーブリックを基に項目別に5段階で評価したものの合計点として算出し、各コース3課題の合計点数に応じて5段階で評価が決定する絶対評価である。留学生は大学のカウンセラーと学習方法等について相談することはできるものの、原則として課題の評価について特別な配慮を受けることはできず、試験についても現地学生と同じ内容を同じ時間内で取り組む必要がある。そのため課題や試験への臨み方や準備にはかなり苦労した。加えてグループワークに取り組むグループは無作為に決まることが多く、他学生とのコミュニケーションや共同作業、そして急にメンバーが抜けた場合の対応には非常に悩まされた。

④授業についてⅡ(最も興味深かった授業 / 最も困難だった授業)

興味深い:Environmental Chemistry(環境化学)

最高学年向けの専門性の高い授業ではあったものの基礎的な内容から身近での応用例まで段階的に学ぶことができ、学習内容に基づいて実際に手を動かして実験を行うことで能動的に学びを深めることができたから。また、言語の壁を越えた共同作業や実験の設計、その実践といった経験は将来的な研究にも生かせる内容であり、非常に有意義なものであったから。

困難:Coastal Geomorphology(海岸地形学)

グループワーク課題が成績評価の大部分を占めていたものの、同じグループに割り振られたメンバーが非協力的で、次々にグループを脱退したことでかなりの負担を強いられたから。しかし多くのトラブルを経験しながらも修了することができ、他者と協働することの難しさを改めて感じるとともにそれに対処する能力を養うことができた。

4.住居と食事について

①住居

住居の種類:シェアハウス
寮費:月約10万円
大学までの通学時間:5分
通学手段:徒歩
ハウスメイトの有無:有(2人)

②食事

基本的には食費を抑えるために1日3食すべて自炊をしていた。ただ課外活動後や旅行時に外食をすることもあった。

③インターネット環境

コンピュータ:持参した
住居内のインターネット環境:あり
住居内のインターネットはオンラインミーティングを行う程度であれば十分な環境であったものの、時間帯によっては不安定になったり、動画を再生しづらかったりする場面が多々あり、正直満足できるものではなかった。そのため、動画再生には携帯電話の回線を用いたり、大学の図書館に移動して図書館のインターネット環境を使ったりするなど工夫をしていた。

④住居に関するアドバイス(後輩の皆さんに自分の住んでいた住居をすすめたいですか?)

すすめたくない

(理由)

日々の生活や通学の面ではとても恵まれているものの、共同生活という性質上問題が起こりやすく、また管理側の問題への対応も満足ではなかったから。具体的には協調性のない人間との共同生活を強いられ、騒音や共用設備の使用にあたってのマナー違反など数々のトラブルに悩まされることになり、話し合いも効果がなかったため管理者に相談したものの後手の対応によって根本的な解決には至らなかった。そのため落ち着いた環境が確保できるかどうかは運という部分もあり、留学中の生活拠点としては胸を張ってすすめることができない。

(アドバイス)

住居選びはとにかく早くはじめ、複数の候補を出したうえで家賃、設備、通学時間、立地など、自身の求める条件に応じて検討を重ね、なるべく早めに申し込むことが重要だと思う。落ち着いた環境を望む場合、プライベートな空間がどのくらい確保されているのかについて十分に注意を払うと良い。寮やシェアハウスの場合、同居する人間のことは実際に生活をするまで分からないため運次第ではあるが、とにかく堂々としていることが大切である。対人トラブルを恐れて遠慮をしていると生活環境が悪化することもあるため、譲れない部分は断固として譲らないという確固たる姿勢を持つのが好ましい。

6.留学生活全般について

今回の留学を通して、私は授業で学んだ内容に加え、いかなる問題に直面しても諦めずに前進を続ける雑草魂、そして現実を俯瞰して客観的に分析することのできる批判的思考能力を学んだ。
改めて考えてみても雑草魂というものは留学に限らず広い場面で、特に自身が挑戦者である場合に重要になるものであると思う。慣れない外国語での授業、思い通りに進まない研究活動、滞在先における同居人とのトラブルなど、留学期間中は数々の問題に直面したが、すべての場面において大切にしていたのは、自分の理想や価値観を曲げないこと、そして決して諦めないことである。一度困難に直面しても、とにかく悪あがきをしてみる、言い換えれば考えうるすべての手段を試行し、あくまで信念を貫き通す姿勢を崩すことはなかった。対人関係において差別も経験したが、決して相手の捻じ曲がった考え方に屈することなく前に立ち向かうことで身の回りの環境を守ることができた。決してすべての理想が叶うとは言えないものの、成功というものは諦めない人間に訪れるものであると強く感じている。二つ目に挙げた批判的思考能力は留学を含め様々な経験、異なる価値観との接触を通して飛躍的に向上する能力であると思う。留学中は現地のオーストラリア人学生に加え他の留学生、旅行先の人々などと関わる機会が多く、そのたびに刺激を受けた。自分がいかに狭い世界に身を置いていたのか、その事実に気づいた時点でこれまでの状況を俯瞰的に眺めることができるようになり、新しい問題を発見したり、あるいは問題を様々な視点から捉えたりすることが可能になった。約1年間という長い期間を異なる環境で過ごしたことで、そうした成長を実感する場面も多かったように思う。留学中は円安や物価高の影響もあり自力で資金を獲得する必要があったが、現地で仕事に就けるか、また学業と両立できるかどうか心配だった。特に当初はなかなか仕事が見つからず焦る時期もあったが、無事に仕事を見つけることができ、その職場でも色々と経験を積むことができた。さらに追加の奨学金も獲得し、資金面でそれほど苦労することなく、充実した留学生活を送ることができた。また、キャンパス移行の関係上日本の新居を国外から探す必要があったが、家族や知人と相談しながらオンラインで部屋探し、内見、契約を行い、無事に新居を決めることができた。

(アドバイス)
留学の意義は人によって異なると思うが、私は各々の目的を達成するうえで現在置かれている環境が物足りない場合、あるいは外により適した環境がある場合にこそ、その意義があると思う。少しでもそのように感じた場合は思い切って殻を破ってみてほしい。言語の壁や金銭的負担などの懸念材料がある場合でも熱量と行動力さえあればなんとかなってしまうのが留学。逆に動機や目的が明らかではない場合は考え直してみるのも良いかもしれない。ただし一人の留学経験者として断言できるのは、留学の先には成長した姿があるということである。それはきっとお金に代えがたいものであろう。留学を決心した後でも不安に思うことがあるかもしれない。そんな時には周囲に相談してみるのも良い。私を含め、北海道大学には数多くの留学経験者が在籍しており、喜んで相談に乗ってくれるだろう。そうして経験を次へとつないでいくことで、後進の留学生活が実りのあるものになっていく、そのコミュニティの一員になるのはあなただと期待したい。

サンシャインコースト大学への留学を希望、検討している方へ。サンシャインコースト大学はグレートバリアリーフに代表されるオーストラリアの豊かな自然の中で学ぶことのできる環境であり、日本人はおろかアジア人留学生が少なく、思い切って環境を変えてみたい人にはぜひおすすめしたい大学である。少なくとも過去数年間で北海道大学からの派遣実績が確認できないため情報が少なく不安に感じるかもしれないが、私の体験談を参考に検討してみてほしい。ここではキャンパスのカンガルーだけでなく、新鮮な体験があなたを待っていることだろう。

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