留学情報

留学体験談

交換留学(オタゴ大学)

オタゴ大学_Kさん

プログラム種別
交換留学
留学年
2024年
言語
英語
地域名
オセアニア
行先国名
ニュージーランド
大学名
オタゴ大学
部局名
文学部
課程
学士
新渡戸カレッジ
非該当

オタゴ大学(ニュージーランド)2024年2月~2024年11月

【所要経費】

往復航空運賃:約250,000円(国内線も含む)

留学保険料 本学指定の保険:93,330円

留学先大学指定の保険:$810(約73,500円)

教科書代:1学期:$70(約6,300円)、2学期:教科書の指定なし

1か月の生活費

住居費:約10.5万円

食費:約3、4万円

交通費:基本的に徒歩移動のためほとんどなし

娯楽費・交際費:約1、2万円

1.渡航前の手続きについて

・ビザ(VISA)又は滞在許可書

Student Visa – Exchange Student(学生ビザ(交換留学))を、Immigration New Zealand(ニュージーランド移民局)に申請。移民局のウェブサイトを通じて、必要事項の記載と必要書類(パスポートの写し、大学からの受入許可書、口座情報の写し等)の提出を行う。申請から2週間程度でビザを取得。費用は$375 (約3万4千円)程度。日本語でニュージーランドの学生ビザの申請方法を説明しているウェブサイトが複数あったため、申請の段階では特に困ったことはなかった。

2.到着直後の手続きについて

①大学関係

私は大学が運営する留学生向けのシェアハウス(フラット)に滞在していたため、到着後すぐにキャンパス内にあるフラットオフィスで鍵を受け取り、その後入居予定だったフラットに向かった。また、学期が始まる直前に、入居者向けに説明会があった。大学からは、学期が始まる前の週に留学生向けのオリエンテーションがあった。そこで、交換留学の最終手続きをしたり、大学のサービスやダニーデンでの学生生活についての説明を受けたりした。授業登録については、大学からの受入許可が下りた時点から、学生用のウェブサイト上で履修登録をすることが出来る。また、学期の第1週までは時間割の変更が可能なため、初回授業を受けた上でその授業を受けるかどうかを判断することが出来る。

主な公共交通機関がバスだったため、到着後すぐにBee Cardと呼ばれるバスのICカードを作った。また、ニュージーランドの主要なスーパーであるNew Worldは会員証を持っていると商品の割引を受けられるため、こちらもすぐに会員登録をした。

②滞在許可書関係

ビザ以外には、特に滞在許可書などは必要なかった。

3.留学生活について

①大学関係

総合大学ということもあり、キャンパスは広々としている。敷地内には小川が流れており、その周りを囲む芝生のエリアでは学生が休憩したりランチを食べたり出来るなど、全体的にゆったりとした雰囲気。図書館には様々なタイプの席が用意されており、開館時間も朝の7時から夜11時までと、自習やグループワークには最適であった。ただ学内に食堂はなく、売店やキッチンカーのものを買うか、自宅から昼食を持って行く必要がある。

全体的に生徒へのサポートは手厚かったが、特に留学生が住むUni Flatを運営するUni Flat Officeの存在は留学生活を送る上で大きな支えになったように感じる。まず、1年を通してUni Flatに住む学生に向けて様々なイベント(映画鑑賞会、食事会、クイズ大会など)を企画しており、他の留学生と知り合う機会をたくさん得ることが出来た。また、スタッフは学生の困りごとに親身になって対応してくれる。私が同居する学生との生活習慣の違いを相談した際も、即座に私に合ったFlatを探し、引っ越しの手続きを進めてくれた。

②大学の所在する街(町)の様子

ダニーデンは大学を中心に街が発展している学園都市で、自然も多く比較的落ち着いた雰囲気である。南島に位置していることもあり、北島の都市(最大都市のオークランド、首都のウェリントンなど)に比べるとアジア人の比率がかなり低い。基本的に治安はかなり良いが、週末は友人と集まってお酒を飲む学生が多いため、パーティー好きの学生が集住している通りは通るのを避けた方が良い。気候については、日本と同様に四季があるが、ダニーデンは南極に近いことから最高気温は日本より低く、最低気温は日本より高い印象がある。また高緯度地域のため、夏季と冬季で日照時間に大きく差があり、冬季には気持ちが落ち込んでしまいがちである。利便性に関しては、徒歩圏内に大型のスーパーやショッピングセンター、カフェやレストランが立ち並ぶ商店街のようなエリアがあるため、買い物には困らない。

③授業についてⅠ(内容・課題・成績評価について、特別なサポート / 特に苦労したこと / 困ったこと等)

授業は難易度に応じて100レベルから300レベルに分類されており、自身の学習経験に応じて難易度を選ぶことができる。ただ、200レベル以上の授業を受講する場合は、成績証明書を提出して前提知識があることを証明し、特別許可を得る必要がある。一番発展的な300レベルは専門性も高く、課題で一から研究を計画し実行するなど、能動的なアウトプットを求められる。一方で200レベルは100レベルに比べて課題の量が少し増える程度であり、そこまで構える必要はないように感じた。どのレベルも共通して成績評価は比較的優しく、授業に出席したり、課題を提出したりと当たり前のことをこなしている限りは、単位を落とすことはほとんどない。留学生へのサポートについては、学習支援センターのような場所でレポートの添削を受けられる。また、大学の教員は個人の事情にも柔軟に対応してくれる人が多い印象を受けた。

④授業についてⅡ(最も興味深かった授業 / 最も困難だった授業)

興味深い:PSCY329 Cultural Psychology(文化心理学)

文化心理学は社会や文化と個人の心理や行動の相互影響関係について研究する分野であり、本学における私の専攻でもある。ニュージーランドはマオリ、ヨーロッパ系、アジア系、パシフィックなど多様な民族から構成される国であり、Cultural Psychologyのクラスにも様々なバックグラウンドを持つ生徒が集まっていた。同じ事象に対しても、隣に座る生徒は自分と全く異なる考えを持っているなど、文化の違いを体感しながら学べたことは非常に刺激的な経験だった。

困難:Maori Society(マオリ社会)

留学先で取っていた授業のほとんどは、本学で学んだことのある分野についてであったが、ニュージーランドの先住民マオリについて学ぶのはこの授業が初めてであった。マオリはもともと書き言葉を持っておらず、現在使用されている文字は白人の入植以降アルファベットを元に作られたものだった。そのため、英語とマオリ語の表記は非常に似ており、文章を読んでいて知らない単語を見つけた時、それが英語なのかマオリ語なのかを判別するのに少し苦労した。また、神話や祭祀は言葉での説明だけだと想像しづらく、画像や動画を調べるなどの努力が必要であった。英語で全く新しい分野を学ぶことは、やはりかなり難しいと感じた。

4.住居と食事について

①住居

前述した通り、大学が提供する留学生向けのシェアハウス(Uni Flat)に住んでいた。家賃は光熱費、インターネット代も含めて月10.5万円程度であった。通学時間は住むFlatによって異なるが、そのほとんどが大学周辺に位置しており、私の場合はキャンパスまで徒歩5から10分程度であった。Flatには基本的に5から6人が住み、そのうち1人は現地の学生でホストを務める。

②食事

物価が高かったこともあり、自炊することが多かった。週に一度、同じFlatに住む学生と当番制でご飯を作り合っていた。

③インターネット環境

Flatの家賃にインターネット代も含まれており、Wi-Fiは自由に使うことが出来た。また、キャンパスにいればどこからでも大学のWi-Fiに繋がるため、インターネットに関しては全く不自由しなかった。

④住居に関するアドバイス(後輩の皆さんに自分の住んでいた住居をすすめたいですか?)

私は後輩にもUni Flatに住むことをおすすめしたいです。理由としてはまず、基本的な家具(ベット、机、棚など)や調理器具がそろっているため、初期費用をかなりおさえられるからです。また、場合によっては前学期の学生が調味料を残していっていることもあり、留学当初はかなり助けられた。加えて、各フラットには留学生のサポート役として現地生が一人住んでいるため、大学や日常生活で分からないことがあればすぐ聞けるのがありがたい。シェアハウスといってもそれぞれに個人の部屋が与えられるため、一人の時間を確保することが出来る。ただ、ダニーデンの建物は全体的に壁が薄いため、自室にいてもフラット内の物音が割とダイレクトに聞こえる。Uni Flatの良い点として、一緒に住む世界各地からの留学生との交流が挙げられるが、Flat内でどの程度交流があるかはFlatによってかなり異なるため、これに関しては完全に運次第である。

6.留学生活全般について

私が今回の留学で得た一番大きな学びは、マイノリティとしての社会の経験だ。これは私の留学の目的の一つでもあるが、私はこれまで日本人の両親のもと、日本で生まれ育ち、民族や言語という観点では常にマジョリティ側に属してきた。しかし、留学先のニュージーランドでは日本人は民族的にマイノリティであり、また当たり前だが日本語も全く通じない。周辺国からの移民を多く受け入れる多民族国家であるとはいえ、着いてから数週間は街を歩いているだけでも、自分がこの場所ではよそ者なのだという強い感覚を持った。幸いなことに、あからさまな人種差別を受けることはなかったが、留学生も含めやはりヨーロッパ系の人との間にはどこか境界のようなものを感じることがあった。また、留学の開始当初は言語の面でも未熟な部分が多く、もともと人と話すのが好きな分、自分の思いや考えを伝えられないことに大きなストレスを感じていた。しかし、私はこれらの経験をネガティブには捉えておらず、あの時感じたもどかしさや、社会が自分のために作られたものではないという疎外感は、日本にいる限りは実感できない貴重なものだったように思う。このような思いは民族や言語だけでなく、性別や障害の有無などあらゆるところで生まれるものだと私は考えている。マイノリティと呼ばれる人たちがどのように社会を経験するのか、そして彼らが居心地よく暮らすためにどのような配慮やサポートを必要としているのかを学べたことは、今回の留学での一番の収穫だった。もしこれから留学する人にアドバイスをするとしたら、語学力に関係なく、恐れずに自分を表現するよう伝えたい。これは、留学後に気づいた英語話者(あるいは欧米人)の特徴なのだが、相手の話に耳を傾け、時に共感を示すなど良い聞き手であることが重視される日本人の会話に対し、現地の人や他の留学生との会話ではとにかく自分の考えや経験を積極的に発信し、自己開示をすることが重視されているように感じた。1学期は、私はニュージーランド人1人とアメリカ人3人と一緒に暮らしていたが、まだ語学力に自信が無かったこともあり、他の人の話にうなずいたり、少し感想を伝えたりと受動的にしか会話に参加できていなかった。他の4人がどんどんお互いについて話し、仲を深めていく中で、私は自分一人だけ置いて行かれているのではないかと焦りや不安を感じていた。もちろん、彼らがあいづちやリアクションを全く重視していないということではないが、下手な英語でも良いからまずはどんどん発言量を増やしていくことの方が、私は相手と仲良くなる近道であるように感じた。だから、これから留学をする人には、このようなコミュニケーションの違いも知った上で、どうすれば自分が相手にとって魅力的に映るのかを考えつつ、戦略的に、でも楽しみながら交流をしていってほしい。

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