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留学情報
留学体験談
交換留学(ヘルシンキ大学)
ヘルシンキ大学_Sさん
- プログラム種別
- 交換留学
- 留学年
- 2023年
- 言語
- 英語
- 地域名
- 欧州
- 行先国名
- フィンランド
- 大学名
- ヘルシンキ大学
- 部局名
- 環境科学院
- 課程
- 修士
- 新渡戸カレッジ
- 該当
ヘルシンキ大学(フィンランド)2023年8月~2024年5月
【所要経費】
往復航空運賃:30万円
保険料:93,000円
食費:40,000円/月
交通費:5,000円/月
娯楽費:10,000円/月
1.渡航前の手続きについて
・ビザ(VISA)又は滞在許可書
Residence permit for studiesを申請。2023/7/4に窓口サービス予約申請、7/28フィンランド大使館訪問・申請完了、
8/9許可、8/15頃在留カード受領
必要書類がそろっていない段階でもなるべく速やかに窓口サービスの予約申請を行うべき。予約が取れるのが最悪の場合1か月後になってしまう。申請料金は54,000円ほどだったと記憶している。
2.到着直後の手続きについて
①大学関係
【住まいに関して】
留学生向けオリエンテーションがあり、学部ごとに正規学生が引率をして必要な手続きを一括して行えた。必要な手続きを行う必要のある機関がキャンパスに一時窓口を設置し、必要な手続きが一度に行えるようになっており大変便利だった。例えばDigital and Population Data Services Agencyへの住所報告、ヘルシンキ交通局から発行される交通カード(HSLカード)の受け取り、登録等。特に問題は発生せずスムーズだった。
②滞在許可書関係
滞在許可書は申請していない。
3.留学生活について
①大学関係
私が主に授業を履修していたVikkiキャンパスは、比較的新しいキャンパスということと郊外にあるということで、緑が多く快適だった。私が在籍したFaculty of Forest Scienceの学生はフィンランド人が比較的多かった(7-8割ほど)ものの、修士課程は英語で開講される授業がほとんどで、またErasmusの交換留学生も多数(20人ほど)おり、国際色豊かであった。
②大学の所在する街(町)の様子
治安について危険を感じたことは無かった。移民と思われる人が集まる駅周辺(Itäkeskus)は少々治安が悪そうな印象を受けたが、それでも直接危険な場面に遭遇、被害にあうことは無かった。
③授業についてⅠ(内容・課題・成績評価について、特別なサポート / 特に苦労したこと / 困ったこと等)
修士課程とはいえ、日本とは違い1年間はしっかり授業を履修することが求められるカリキュラムとなっているようだった。それぞれの授業は知識をつけることに加えそれをどう社会に応用させるかという側面が重視されていたように感じた。論文のレビューとまとめレポートの作成、グループワークとプレゼンテーションも私が履修した授業のほとんどで含まれていた。
④授業についてⅡ(最も興味深かった授業 / 最も困難だった授業)
興味深い:Simulation of Forest growth
日本人が理論の基礎となっている木の成長モデル「パイプモデル」を発展させ、林分スケールでの森林パラメータ推定を行う授業だった。PythonとGoogle Colabを用い、座学だけではなく実際のデータを用いて木の成長シミュレーションを行うことができ大変勉強になるとともにITの授業での最適な利用方法であるように感じた。
困難:Operations Research in Forest Resource Management
課題の量が多かったのに加え、授業内容もいままで学んだことのない「オペレーションリサーチ」について数学的なアプローチから実際の応用を理解するというものだったため学習負荷が高かった。
4.住居と食事について
①住居
ヘルシンキ大学の農業系の学生向けの私立寮に住んでいた(Latokartanon ylioppilaskylä)。10人で1つのキッチン、食事スペース、リビングを共有し、バスルームは2人で1つを共有する仕組みだった。1人1つ個室があった。家賃は1か月220-290EURほどで相場からみると大変安かった。Vikkiキャンパスから徒歩1分で立地も申し分ない。敷地全体で共有のサウナが2つあり、週三回サウナを利用可能だった。唯一の難点として、自分が居住していた建物には地下にイベント用として学生に貸し出される部屋があり、月2-4回大音量の音楽を伴うパーティーが開催されていたことがある。
②食事
外食は高いため、朝晩は自炊、昼はキャンパスの学生食堂で食べるというのが基本だった。
③インターネット環境
住居内で無料のインターネットを使用することができた。現地のSIMカードを入手したが、現地番号に電話をかけるとき以外は某日本携帯キャリアの月2GB海外ローミングで事足りた。
④住居に関するアドバイス(後輩の皆さんに自分の住んでいた住居をすすめたいですか?)
私の住んでいた住居を北海道大学からヘルシンキ圏に留学する全学生に勧めます。キッチンをシェアするタイプ(私が居住したタイプ)に加え、個室内にキッチンがあるタイプの部屋も同じ敷地内にあるため、希望のスタイルで相場より相当安く居住可能です。キッチンを共有するタイプであれば、新たに購入しなければならない物品を最低限に抑えられ、加えて他の学生との交流ができ良い経験ができると思います。
6.留学生活全般について
この留学で良かったと思う点は、所変われば文化が違う、ということを体感できたことである。このように書いてしまえば当たり前だが、些細なことがいろいろ違う。例えばどんぶりや碗、という概念が無く炊いたお米やインスタントラーメンを盛る丁度良い器が無い、食器を乾かすラックも平たい食器を収納するのが前提となっている等枚挙にいとまがない。この「丁度良いものが無い」という感覚を何度も味わった。食事だけではなく、当然人間とそれを取り巻く文化の違いも感じた。人によっては約束時間を目安と考える、ということは海外定番だと思われるが(一般的にフィンランド人は一般的な日本人と同じ考え方だと思いました)、それよりも自己主張をすること、自分が好きなことは自信を持って発信していくこと、ということが印象に残っている。自己主張をする、というのは自分の意見を表明するということだが、人の顔色をうかがって発言することに慣れてしまった私には少々大変だった。また、フィンランド人に多かったように思うが、自分が好きなこと、得意な事はしっかり「自慢」してくる。控え目に表現する、ということはなくどんどん良いことをプッシュしてくるように感じた。自分が好きなことを大切にして自己肯定感も高い、そのような印象を持った。本当にそうなのかはわからないが、少なくとも発信していくことですごいと言われ、仲間を見つけられる可能性が高まり、自己肯定感の高さにつながるのではないか、と感じている。
仕事について、私はフィンランドにおいて仕事が人生に占める重要性が、日本と比較して相当小さいと感じた。残業前提ではなく、終業時間に退勤しその後趣味や家族、友人との時間に費やす。平日にも仕事以外のことに時間を使う。また有給は当然全て消化する。(日本人が有給を全ては消化しない理由が一切理解できない、という反応がほとんど。)本当に会社で仕事が滞っていないかはわからないが、それでもそれを前提に社会が回っていて、仕事以外のことに時間が使える分仕事は仕事と割りきれるため、生活していく上でのストレスは少なさそうだと感じた。幸福な国、と言われる所以もしれない。ちなみに、フィンランドで私が話した中では過言ではなく全員が「日本のワーキングカルチャーは厳しい」と考えていた。このように考えている人々が日本を働く場所として候補に考えるだろうか?おそらく無い。まして、大学で日本語を専攻している学生ですらワーキングカルチャーが厳しいだろうから働く場所として日本を候補にしないだろう、と言っていた。これを聞いた時、正直なところかなり悲しかった。実際問題として厳しいかもしれないが、それでも最近はかなり変わってきている(だろう)と力を込めて説明したものの届いたかどうかはわからない。イメージが先行し、日本に関心がある人ですら日本で働くことを考慮しないという状況は問題と捉えられてしかるべきで、国として何らかしらの対処が必要なのではないかと思った。
自分の視野を広める大変貴重な経験となると断言できます。積極的に留学をすると良いと思います!